市販薬での認知機能の低下にご注意を

August 30, 2017

|髙橋 和孝

一般に売られている市販薬。もちろん、安全を確認し店頭に並んでいるはずです。ですが、市販薬に含まれる成分によっては認知機能を低下する可能性がある事も報告されています。実際、僕も以前、担当していた利用者様で経験した事です。

 

認知機能が低下する恐れのある成分とは・・・。

 認知症を発症する原因。特にアルツハイマー病の原因の一つとされるのが「アセチルコリンの減少」です。アセチルコリンとは人が本来、もっている神経伝達物質の一種で「コリン」と「アセチルCoA」の合成で作られます。その働きは

 

 記憶、認知、学習機能への働き(活気、覚醒、意欲)

 副交感神経を刺激する

 血圧、脈拍の調整

 汗をかく(発汗)

 唾液の産生を促し、消化機能を亢進させる

 内蔵機能の調整

 排泄、排尿への作用

 運動神経での骨格筋への働き

 睡眠と覚醒

 

 等、人を形成する様々なものに影響しています。

このアセチルコリン(コリン)が減少すると認知機能の低下に大きく影響すると言われています。また、過剰に放出されるとパーキンソン症状を引き起こすとも言われています。

 

 

何故、市販薬で認知機能が低下するのか?

市販薬に限らず、お薬は何らかの作用があります。しかし病院で処方されるお薬はドクターが診察の上で飲み合わせや症状に合わせてお薬を処方し、調剤薬局でも薬剤師さんが既往や飲み合わせなどを考えお薬が合わない場合はドクターに進言したりしてその方のお体と症状にあった薬を服用する事になります。しかし、市販薬は店舗に薬剤師はいてもわざわざ、相談することなくお薬を自分で選んで買う事も多いと思います。そこに落とし穴があるのです。今ある症状のみに適応する市販薬を飲んだ結果、認知機能が低下する事や思わぬ副作用を招くことになります。

 

 

 

どんな薬に気を付けたらいいの?

お薬の作用は様々です。ここでは認知機能を低下する恐れのある市販薬についてのみ書いてみたいと思います。ただ、色んな病気に適応のお薬がありますので、参考程度に考えて頂ければ幸いです。

 

 

 

キーワードは「抗コリン」!

 

小倉優子さんの「ユウコリン」ではありません(笑) 「抗コリン」です。「抗コリン」とはその名の通り「コリンを阻害する」作用があります。先程、書いたようにアセチルコリンへの化合物にコリンはあります。従ってコリンを抑制するとアセチルコリンも減少、または抑制されますので、認知機能の低下、睡眠障害などを引き起こします。因みに抗コリンの作用を持つ薬と副作用は次のようなものです。

 

抗コリン作用のある薬

 ・風邪薬(パブロン、エスタックイブ、ジキニン等)

 ・鼻炎、花粉症薬(アルガード鼻炎内服薬Z、ベンザ鼻炎薬α、フォルチュア持続性鼻炎Cap等、第一世代抗ヒスタミン薬と呼ばれるもの)

 ・胃薬(スクラート胃腸薬、ブスコパン、パンシロン、キャベジン等)

 ・睡眠改善薬(ドリエル等)

 

抗コリン作用の副作用

  ・認知機能の低下   ・口渇感   ・便秘   ・吐き気   ・唾液分泌抑制   ・めまい   ・頭痛

  ・動悸        ・頻脈    ・排尿障害 ・眼の乾燥  ・眼圧上昇     ・発汗抑制  ・眠気

等になります。一概に市販薬と言っても色んな種類がありますが「抗コリン」作用がたくさんの市販薬に使われているのが分かります。それだけ、アセチルコリン(コリン)はいろんな働きをしているって言う事ですね。

 

 

 

他にも・・・

病院で処方されるお薬にも認知機能を低下させる恐れのあるお薬はあります。抗うつ剤や睡眠導入剤、抗精神薬などは抗コリン作用のあるものも多いので注意をしましょう。また、昔からあるPL総合感冒薬やデパスなども同じように抗コリン作用がありますのでドクターとよく相談して処方をお願いしましょう。

 

 

 

出来るだけ相談しましょう!

上記に書いたように風邪を引いたから市販薬で済ませようと思いがちです。認知症を患った方のみならず、長期間「抗コリン」作用のあるお薬を飲み続ける事で様々な障害をきたす可能性はあります。また、認知症の種類によっては「薬剤過敏」をきたすレビー小体型認知症のようにお薬の成分に敏感なタイプの認知症もあります。実際、僕の担当していた方でレビー小体型認知症の方が風邪を引いたとの事で奥様(本人はご主人)が「パブロン」を飲ませた所、傾眠になりボーっとし食事もままなりませんでした。奥様に話をし服用を中止して3日後には元通りになったということもありました。このように認知症を患った方は特に市販薬に頼るのではなくかかりつけの先生とよく相談しお薬を処方してもらうようにした方がいいと思います。また、市販薬を買う際にもドラッグストアの薬剤師さん等に症状や病気の説明をし買うようにしましょう。

 

 

 

因みに・・・

アセチルコリンを形成する「コリン」は体内にありますがやはり加齢とともに減少するそうです。食べ物で補うとしたら豚レバー・牛レバー・卵・大豆・えんどう豆・豆腐・玄米・サツマイモ・とうもろこし・牛乳効果的に摂取できるようです。因みにコリンには脂肪肝、動脈硬化、高血圧などを抑制する働きもあるようです。コリンを効果的に摂取し記憶力アップ、体の健康を保ちましょう。

 

 

 

 

 

 

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