言わずと知れた”高田 純次”さん、何故、認知症の方との付き合い方の極意が高田 純次さん?
高田純次さんは「平成の無責任男」「世界一のテキトー男」などと世間では呼ばれています。テレビなどを見ていると確かにテキトーな発言が多いです(笑)
しかし、高田さんの発言や態度を見ていると「この人、人に合わせるのが上手いなぁ」と思いました。自分を持っていないというか・・・。相手の発言に合わせて返事をするのもうまいんですね。自分が発言した事でも相手が「そうじゃない。」と反論すると「そうですよね~。僕もそう思ってました。」と平気な顔で合わせる。これって、認知症の方との付き合い方にも応用できる気がするんです。
認知症の方と生活したり一緒にいるとどうしても、介護者側の世界に当てはめようとするものです。特に家族の方などは
「お薬をきちんと飲まないんです。飲み忘れが多いんです。」「何回言っても忘れてるんです。」「お風呂に入らないんです。着替えもしないし。」等々。確かに一般的に考えると「お薬=きちんと飲む」「お風呂に入らない=汚い?不潔?」になってしまうんでしょうが・・・・。自分の価値観?一般常識を認知症の方に当てはめると記憶障害や様々な症状により出来ない事や忘れる事などがあると「うまく生活できていない。」となります。ただ、物忘れやBPSD(行動・心理症状)によって生活に支障が出るのが認知症の症状ですのでそこを一般常識に当てはめても介護する側が疲弊するだけだと思います。家族や昔から知っている方は「あんなにしっかりしてたのに・・・。」と思いますし「なぜ、出来ないの?」と思ってしまいます。でも、現状、それが出来ないのが認知症の症状ですのでそこに固執する必要もないかと思うんです。
ここで、高田 純次さんの出番です(笑)
例えば抗認知症薬と呼ばれるお薬。 一回飲み忘れるとどうなります?命に係わるわけではないです。他の疾患薬なら命に係るものもあるかと思いますが・・・。作用機序も塩酸ドネペジルでも半減期が70~80時間と言われます。大抵は1日1回の服用で処方されています。そう考えると1、2回飲み忘れても大差はない(ドクターに怒られますかね・・。)のです。
例えば 「お薬を飲みたがらない認知症の方 VS どうしても飲ませたい介護する方」大抵は飲みたがらない認知症の方が勝ちます。そこで介護する側はストレスを感じ、「何で飲まないの?」と責めたり果ては暴力行為・・にまで発展することもあります。そこで、高田 純次さんならどうでしょう?
高田 純次さん:「お薬の時間です。お薬を飲みましょうか?」
認知症の方 :「私は薬なんか飲んだこともないし飲みたくもない!」
高田 純次さん:「ですよね~。僕もそう思ってました。薬なんかのんでませんもんね~。じゃあ、今回はなしという事で~」とかわすのではないかと思います。
お風呂の場合は?
高田 純次さん:「お風呂に入りましょうか?昨日も入ってないですよね?入りましょう?」
認知症の方 :「お風呂?今日は入らん!昨日はいったし・・・。今日はいいです。」
高田 純次さん:「ですよね~。私も2、3日入らない事も有るんですよ~2、3日お風呂に入らなくても死にはしないですもんね~。」
とこんな風に返す事でしょう。何が言いたいか?
認知症の方と上手に付き合うには少しばかりの「適当さ」があってもいいのかな?と思います。もちろん、その時の状況によってですが許せる所は認知症の
方に合わせる。それが世間一般ではおかしいと言われたとしても認知症の方が苦痛でなければ命に係らなければ、介護者の価値観を無理に押し付ける事は介護者自身の疲弊に繋がる事にもなりえるからです。高田 純次さんの適当さ見習う価値はあると思いますが・・・。